パンツ型紙おむつ、実は装着していると『あたたかい』。
パンツ型紙おむつの装着にためらいがあって、まだ踏み切れない。
でも、トイレまでが(心理的に)遠くて心配。
そんな尿もれ心配系のお友達に、ケア専門職のひと押し。
『寒がりって言ってたでしょ?パンツ型のおむつってあったかいよ!』
そう、あったか~いのは事実だったりする。
パンツ型で軽装にみせかけて、
保温しちゃう。
今回は、そんな見かけによらない隠れスキルを紹介しておこう。
パンツ型紙おむつがあたたかい理由
パンツ型紙おむつが「あたたかい」理由は、ざっくり3点。
簡単に紹介していこう。
あたたかい理由1 『腹回りの形状』
大半のパンツ型紙おむつは、腹回り(ウエスト部分)が、伸縮する幅広ギャザー構造。
吸水パッドを装備しているので、最大吸水量の重さを吸っても支えられるように…と考慮されている。
(※注:実際は、吸わせすぎるとさすがにズレる。歩くと、ずりずりっと下がってくる!)
2回分の尿を吸収できます!という銘柄で、
1回の尿が180ml計算でも、360ml。
自販機で売っている、350ml缶が一本ぶら下がっても、
すとーんと一気に落ちない保持力。
ズレないように、頑張って身体につかまるパンツ型紙おむつ。
その姿、例えるなら腹巻き。
ガードルに見えなくも無い。
そう、パンツ型紙おむつは、割と深ばきなんだ。
そりゃ、お腹を冷やさないよね。
あたたかい理由2 『腹回りの素材』
次に、パンツ型紙おむつの腹回り素材。
お分かりだと思うけど、布じゃない。
不織布と呼ばれる、紙の仲間。
近い素材…キッチンペーパーの紙っぽくない勢いで破れにくい厚手のやつ。
具体的な品名出すと、リードのクッキングペーパーが近い。
リードのクッキングペーパーが、伸縮くしゅくしゅ加工でお腹に巻かれてる感じ。
おむつの不織布は、
クッキングペーパーと違って、
蒸気を通しても、水そのものをはじく加工されている。
(尿が流れてきてしまったときの、防波堤効果を持たせているから。)
…ということで、
お腹や背中に浮かんだ汗は吸わないと思った方がいい。
あたたかい理由3 『吸水部分が薄手クッション状態で断熱』
パンツ型『紙おむつ』なので、当然とも言えるんだけど、
吸水部分が紙パッドになっている。
腹回りやパッド以外の部分と比べても、ちょっと厚みをもっている。
普通の下着と比べても、もちろん厚め。(銘柄によって厚みは違うよ!)
ユーザーいわく、
この、吸水パッドのちょっと厚め構造で、
外出中の『つめた~い』ベンチで、お尻が冷えてビックリしないそうだ(笑)
夏でも冷房ガンガン効く環境だと、魅惑の『あったか~い』
装着をためらう、でも…と迷うお友達が寒がりさんや、
寒い季節に暖房代を気にしちゃう、
夏の病院や施設だと冷房が強めと感じちゃうお年頃だと、
「あったかい」でグラグラ心が揺らぐそうだ。
あたためれば良いというものでもない。こんな方は冬でも気をつけて!
汗っかきのお友達だと、
汗で湿って、暑くて、動いて擦れて
『かゆ~い!』とお腹と背中をカキカキしないように要注意!
紙おむつの不織布は、
木綿の布みたいに、
吸い込んで、広がって、面で蒸発させるわけでもないので、
汗っかきさんのお腹、違和感がないか要チェックなんだ。
あとは、汗が出にくい(=不要な体温を放出しにくい)お友達。
トイレ行かなくていいように、と水分控えめを強行していたり、
ガンガン暖房が効いた室内でも、過去の習慣そのままにがっつり着込んで保温MAXしちゃうと、冬でも熱中症を招いてしまう。
これはパンツ型紙おむつだけの話しじゃ無いけれど、
保温を頑張っちゃうお友達は、体温上げすぎになっていないか気をつけてあげてほしい。
パンツ型紙おむつの『あったか~い』は真実だったが…?
パンツ型紙おむつの『あったか~い』、
メーカーの想定外効果だったりする。(そんなこと想定して作ってない…)
メインは尿もれ防止。
さらに、
パンツ型紙おむつは、
自分で脱ぎ履きできるアクティブさが売り。
- 立ったまま足を通して、引き上げればスポッと履ける
- 自分でも微妙な位置調整ができる
これって、お手伝いする側も、考え込むほどの難しい技術は必要ないということ。
尿モレが気になるけれども、パンツは自分で履けるぜ!というお友達は、
使い捨てパンツあるんだね~という感じで覚えておいてもらえるとうれしいな。
『あったか~い』けど、防寒着じゃないんだ!(笑)